こんにちは、新越谷駅そうごう歯科です!
近年は日本でも歯並びの美しさに対する意識が高まり、歯科矯正を受ける人が増加しています。「前歯だけ気になるので矯正したい」「前歯だけ矯正することはできますか」というご相談を受けることも多いです。結論からお伝えすると、前歯だけ矯正することは可能です。矯正治療は器具が目立ったり数年掛かりだったりするイメージがありますが、最近では透明で薄いマウスピースを用いて、気になる部分だけを短期間で矯正することが可能です。今回は、前歯だけマウスピース矯正のメリットとデメリット、向いている人と向いていない人などを詳しく解説していきます。
マウスピース矯正で部分矯正をお勧めする症例
部分矯正は、特に人から目につきやすい前歯だけを矯正するための歯列矯正治療です。すきっ歯・前歯の重なり(叢生)・出っ歯など、歯列のお悩みが前歯に限定されている人にお勧めの方法です。
しかし、部分矯正は全体矯正と比較すると咬み合わせを整えることが不得手なので、部分矯正に向いている症例かどうか、事前にしっかりと検査することが大事です。咬み合わせの悪さが歯並びの悪さの原因であるにもかかわらず、前歯だけ部分矯正を行うと、かえって歯の寿命を短くしたり、お口の中の環境を悪くしてしまう可能性があります。
【前歯の部分矯正に適した歯並び】
・すきっ歯(空隙歯列)
・軽度の叢生(がたつき)
・軽度の出っ歯(上顎前突)
・ねじれて生えた歯(捻転歯)
前歯だけマウスピース矯正するメリットとは?
短期間で結果が出る
前歯だけマウスピース矯正するメリットの中でも大きいものとして、矯正期間の短さが挙げられます。全体的な矯正と比較すると、治療期間はかなり短かくなります。一般的には、数カ月〜1年程度で明らかに視覚的にわかるくらいの結果が得られるため、忙しいスケジュールで生活している方でも取り組みやすいと言えるでしょう。
全体矯正に比べて費用が安い
矯正治療をする上で、一番ネックになっているのは費用です。前歯だけマウスピース矯正するのであれば、歯を移動させる範囲が限定されるため、必要なマウスピースの枚数が少なくなります。マウスピースの枚数が少なければ、その分費用を抑えることができます。
前歯だけのマウスピース矯正のデメリットは?
完璧を求めると、理想と違う歯並びになる
前歯だけしか動かさないので、全体の歯列を動かすよりは歯列のバランスが悪く見えてしまうことがあります。そのため、完璧を求める人は、納得がいかない可能性があります。
部分矯正は全体的な矯正よりは費用が抑えられるとはいえ、一般的な歯科治療よりは高額です。治療後に後悔しないように、「どんな歯並びになりたいか」「顔の印象にどんな変化があるか」などを事前に担当の歯科医師としっかり相談して、納得した上で治療を開始しましょう。
前歯だけのマウスピース矯正に向いている人は?
治療期間を短く抑えたい人
全体的なマウスピース矯正と比べると、前歯だけのマウスピース矯正は治療期間が短くなります。そのため、「忙しくて長期間の通院が難しい」「できるだけ早く前歯を整えたい」と希望する人に向いています。
軽度から中等度、前歯の歯並びが乱れている人
軽度から中等度の前歯の歯並びの乱れ・わずかな出っ歯など、歯並びの乱れのなかでは単純な症例には、前歯だけのマウスピース矯正が非常に効果を発揮します。
予算を抑えたい人
前歯だけのマウスピース矯正は、全体的なマウスピース矯正に比べて費用が抑えられるため、予算に制限がある人に非常に適しています。歯科医院や症例によっても異なりますが、全体的なマウスピース矯正の約半分程度の費用で済むことが多いです。
前歯の乱れだけが気になる人
歯列全体のバランスを整えたい人には、やはり全体的なマウスピース矯正がお勧めです。人から見える前歯が乱れていることが気になる人は、気になるところだけを短い期間で費用を抑えて矯正できるので、結果に満足を得ることができます。
前歯だけのマウスピース矯正に向いていない人は?
重度の歯並びの悩みがある人
重度の歯並びの乱れ、例えば歯が重なり合っている状態や出っ歯が深刻な場合は、前歯だけのマウスピース矯正では治療の限界があります。全体的な矯正や、場合によっては外科手術が必要な場合もあります。
抜歯が必要な人
歯が過剰に密集していたり、噛み合わせが大きく乱れている場合には、歯を移動させるための適切なスペースを確保するために、抜歯が必要になることが多いです。前歯だけのマウスピース矯正は、抜歯を伴う症例に適応していません。
歯周病がある人
歯周病がある人は、矯正治療にあたって特に注意が必要です。歯周病によって歯を支えている骨を弱っている状態で矯正治療をすると、歯や歯周組織にさらに大きなダメージを与えてしまいます。歯周病の状態が安定していない人は、部分的であろうと矯正治療を行うことはできません。まずは歯周病の治療を優先し、その後に矯正治療をすることになります。
定期通院が難しい人
治療の進行に合わせてマウスピースを交換するため、マウスピース矯正は定期的に通院することが必要です。ライフスタイルの問題で定期的に通院することが難しい場合は、部分的な矯正であっても効果を発揮することができません。
着用時間を確保できない人
マウスピース矯正は、部分的な矯正であっても1日に20時間以上の着用が必要です。これを守ることができないと、マウスピースが効果を発揮できません。着用時間を確保することが難しい場合や、自分で管理して装着できない場合は、自身で着脱できないワイヤー矯正の方が向いている可能性があります。部分的な矯正であっても、ライフスタイルも含めて矯正方法を担当の歯科医師と相談して決定しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。前歯だけのマウスピース矯正は、ライフスタイルへの影響が少なく、短期間で効果が見込めて、かつ費用も抑えられる治療法です。しかし、症状や咬み合わせによっては適用できない場合があります。
当院では、マウスピース矯正治療を行っております。また、マウスピース矯正以外の矯正治療についても経験豊富な歯科医師が、患者様に最適なご提案をさせていただきます。お口の中や歯についてお困りごとがある方は、ぜひ当院へご相談ください。