こんにちは、新越谷駅そうごう歯科です!
インプラントは、天然の歯と同じように「噛む」ことができて見た目も美しいので、機能性としても審美性としても大変優れた治療法です。しかしインプラントは入れたらそこで完了ではなく、入れた後も歯科医院に通ってメンテナンスをする必要があります。
今回は、インプラントを長持ちさせるためのメンテナンス方法について解説します。
歯科医院で行うメンテナンスとは?
インプラントを入れた後は、使用感に何の不具合がなくても、必ず定期検診を受けましょう。インプラントに素材として使用されているチタンは生体親和性が高く、埋入してから少しずつ顎の骨と結合していきます。しかし、結合してる過程で、歯軋りや食いしばりで無理な力を加えてしまうと、顎の骨としっかりと結合できなくなります。その結果、インプラントがグラつきいたり、脱落したりすることに繋がります。
また、インプラントをした後に最も注意するべきインプラント周囲炎は、初期は歯茎から血が出る程度で自覚症状がなく、自分自身で気づくことが難しいです。そのため、歯科医院の定期検診で、早期発見と早期治療をすることが重要です。定期検診では、以下のことを主に行います。
■口内チェック
インプラントを長持ちさせるためには、お口の中全体を清潔に保つことが必要です。むし歯ができていないか・歯周病を発症してないか、被せ物や詰め物がとれたり劣化していないかなどを細かくチェックします。お口の中の衛生状態、歯肉の腫れや炎症、インプラントのぐらつきなどの、インプラント周囲炎の兆候がないかも併せてチェックします。
《咬み合わせの確認》
患者様に青や赤の色のついた紙をカチカチと噛んでいただき、噛み合わせのバランスをチェックします。力が不自然に強い箇所があれば、人工歯を削って調整します。
■レントゲン検査
インプラントを長持ちさせるためには、顎の骨や、残っている歯の根元の状態もレントゲン検査によって定期的にチェックすることが大切です。レントゲンを撮影して、インプラントと周りの骨の状態から、歯槽骨の炎症や骨吸収がないか確認します。その際、歯石の蓄積や虫歯など、周囲の歯の状態も合わせてチェックします。
また、上顎の奥歯にインプラントを入れた場合は、上顎洞炎が懸念されるため、鼻の両側にある上顎洞で炎症が起きていないかをチェックします。
■ブラッシング指導
インプラントを長持ちさせるためには、毎日丁寧に歯磨きを行うことが大切です。しかし、歯の磨き方は、大人であっても正しい方法を知っている方は少ないです。歯科医院では、
患者様の歯磨きの癖を確認して、適切な磨き方や必要な清掃器具などを指導します。それを毎日の歯磨きに活かすことが、お口の中の健康に繋がります。当院でもブラッシング指導を行なっています。気になる方はぜひお問い合わせください。
■クリーニング
ご自身で毎日丁寧に歯磨きをしていても、磨き残しはゼロにはなりません。歯科医院でしか行えないプロのケアを定期的にうけることも大切です。定期検診では、クリーニングも併せて行います。
セルフケアでのメンテナンスとは?
歯科医院で定期検診を欠かさずうけることももちろんですが、ご自身で毎日行うセルフケアもとても大切です。お口の中を常に清潔な状態に保つために、以下に挙げるセルフケアを行いましょう。
■ブラッシング
セルフケアの基本は、歯ブラシを使ったブラッシングです。インプラントが傷つかないように毛先が柔らかい歯ブラシを使って、優しくブラッシングしましょう。お口の中を清潔に保つために、一本ずつ磨くような気持ちでブラシを当てるのがポイントです。歯ブラシだけでは、どれだけ丁寧に磨いても、歯と歯の間など届かない部分があります。フロスや糸ようじなどを併用して補いましょう。
■フロス・歯間ブラシ
歯ブラシでは届かない歯と歯の間の汚れを落とすために、フロス・歯間ブラシを併用しましょう。歯と歯の間の隙間が小さい場所にはフロスを、大きい場所には歯間ブラシを使用しましょう。フロスが使いづらい場合は、使い方がブラシに近い糸ようじを用いることをおすすめします。フロスを習慣にすると、虫歯やインプラント周囲炎のリスクがグッと下がります。
■デンタルリンス
うがいをするときに、デンタルリンスを使いましょう。薬用成分の作用で歯周病やインプラント周囲炎を防いでくれます。
メンテナンスを怠るとどうなるの?
インプラントが虫歯になることはありません。しかし、一度インプラント周囲炎になってしまうと、身体全体の健康に大きな影響を及ぼしかねません。例えば、インプラント周辺に歯垢や歯石が溜まってしまい、細菌感染を引き起こすケースがあります。こうしたインプラントの病気の恐ろしいところは、自覚症状が現れるのが遅く、気づいた時には重症化してしまっているところです。
またインプラント歯周炎は、進行のスピードが非常に速く、歯周病の10~20倍の速さで悪化していきます。そのため、気がついた時には、重症化していて大掛かりな治療をせざるを得ない、ということになってしまいます。インプラント歯周炎を予防するためには、歯科医院と連携してしっかりとメンテナンスを行うことが大切です。そして、万が一インプラント周囲炎になった場合も、定期検診での早期発見、早期治療ができる体制を整えておきましょう。
インプラントの寿命を延ばすためには?
お口の中が清潔に保たれないと、インプラントの周囲に歯垢(プラークと呼ばれる細菌の塊)が溜まりやすくなります。細菌がどんどん増殖して、インプラントの周囲組織が感染し、インプラント周囲炎が発症します。
インプラント周囲炎の症状が悪化していくと、インプラントを支えている歯槽骨が破壊され、歯肉の退縮や人工歯根の露出が起こり、最悪の場合はインプラントが脱落してしまいます。インプラントの寿命を延ばすためには、インプラント周囲炎を防ぐことが最重要課題といえるでしょう。
まとめ
インプラントは天然の歯に近い機能性と審美性で人気ですが、必ずメンテナンスが必要なものです。歯磨きやフロスを使ったセルフケアと併せて、歯科医師による定期検診も必ずうけるようにしましょう。
当院でもインプラント治療を行なっております。気になる方は、ぜひ一度ご連絡ください。